2021/09/03 06:38

環境省は来年度から、環境に配慮した行動をとった個人にポイントを発行する「グリーンライフ・ポイント」を創設する方針を固めた。地球温暖化の防止を見据え、住まいや食など身近な行動にインセンティブ(動機付け)を与えることで国民にライフスタイルの転換を促し、温室効果ガスを削減するのが狙い。

 ポイントは、利用者の多い大手通販サイトやスーパー、家電量販店などのポイントサービスや、自治体などが地域で展開している既存のサービスを活用し、環境配慮行動をとった場合に上乗せする形で発行する。ポイントは既存のポイントと同様に、買い物などに使えるようにする。

 同省は、参加する企業・団体に必要な企画開発費を補助するため、来年度の概算要求に10億円を計上する。

 対象となる行動は、〈1〉住まい〈2〉食〈3〉衣類〈4〉循環〈5〉移動――の5分野を想定。「住まい」では、太陽光など再生可能エネルギーによる電気への切り替えや省エネ機器の購入などを対象とする。「食」は、食品ロス対策として販売期限が迫った食品の購入、「循環」ではプラスチック製の使い捨てスプーンの受け取り辞退などを想定している。

 同省は企画開発費だけでなく、ポイント上乗せ分の費用についても補助の対象とする方向で、全体の予算規模は膨らむ見通しだ。ポイントをどの程度上乗せするかは参加する企業・団体の判断に委ねる。

 国内の温室効果ガスの排出量(消費ベース)は、6割を家計関連が占めている。環境省は、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標達成に向けた重点施策の目玉に、今回のポイント制度を位置づける。

 このほか環境省は来年度予算の概算要求に、再生エネの発電施設を導入した自治体に最大75%を補助する交付金制度の新設や、二酸化炭素(CO2)削減につながる高性能エアコンの利用促進、自治体と住民との電気自動車(EV)のシェアリングなどを支援する事業を盛り込む方針だ。

情報ソース 読売新聞


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