2021/08/19 05:58

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は9日、地球温暖化の科学的根拠をまとめた作業部会の報告書の最新版(第6次評価報告書)を公表した。今後20年以内に産業革命前からの気温上昇が1・5度に達する可能性があるとし、温暖化の原因は人類が排出した温室効果ガスであることについて、「疑う余地がない」と従来の表現より踏み込んで断定した。

 IPCCが総合的な報告書を公表するのは2014年以来7年ぶり6回目。報告書は、科学論文1万4千本以上を各国の研究者たちが評価したもので、気候変動に関する最新の科学的知見として共有される。温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の下で各国が進める国際交渉や、各国の政策作りのよりどころとなる。

 パリ協定では、気温上昇を2度よりかなり低く、できれば1・5度に抑える目標を掲げている。6月の主要7カ国(G7)首脳会議でも、共同声明で「1・5度に抑えることを射程に入れ続けるために努力を加速させる」とするなど、国際目標になっている。

 報告書では、1・5度目標について、温室効果ガスの排出量や将来の社会像にあわせて五つのシナリオを評価。いずれの場合も今後20年で1・5度に達してしまう可能性があるとした。さらに、今世紀中に排出を「実質ゼロ」にしなければ、2度を超える可能性が非常に高い、とした。

情報ソース 朝日新聞


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