2021/08/16 07:25

ビジネスやマーケティングの現場で、「ベネフィット」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

しかしベネフィットの正しい意味を理解している人は少なく、「メリットとどう違うの?」と思っていたり、混同して使っていたりする人も多いのが現実です。

実はベネフィットの考え方が間違っていると、マーケティングやPRを行う時に戦略を間違えたり、ターゲットに対して商品の魅力が伝わらなかったりという問題が起きる可能性があります。

この記事では、ベネフィットという言葉の正しい意味を具体的な例からわかりやすく明らかにし、さらにメリットとの違いやベネフィットの種類についても解説します。

この記事を読めば、ベネフィットの正しい意味を理解できるだけでなく、正しく商品・サービスのベネフィットを見定められることでマーケティング・PRの施策でも成果が出せるようになるでしょう。

ベネフィットとメリットの違い

よくベネフィットと混同されるのが、メリットです。

この2つには以下のような違いがあるとされます。

メリット:商品やサービスそのもの利点・特長・強み
ベネッフィット:その商品の利点によって受けられる体験

上の例でいうと、
メリット
・車内空間が広い

ベネフィット
・大勢でのびのび出かけられる
・家族全員の楽しい思い出が作れる

メリットを伝えることも重要ですが、最初に説明したように、ユーザーにとっては商品メリットそのものよりも、それを利用することでどのような良い未来を得られるのかが重要です。

メリットをそのまま伝えるのではなく、それがベネフィットを実現するためにどのように効果的なのかをしっかりと伝える必要があります。

ベネフィットには2種類ある

機能的ベネフィット(フォンクショナル・ベネフィット)
その商品やサービスが持っている基本的な価値とそれに付随する機能、便利さ、効率さなどです。

上の例では、

大勢でのびのび出かけられる
化粧ノリが良くなる
自由時間ができる
飛距離が伸びる
などが機能的ベネフィットとして挙げられます。

情緒的ベネフィット(エモーショナル・ベネフィット)
その商品やサービスの機能が満たしてくれる感情(名誉、優越感、幸福感、安心感、権力など)のことです。

上の例では、

家族全員の楽しい思い出が作れる
自分に自信が持てる
異性にモテるかもしれない
家族仲が良くなる
ゴルフ仲間に褒められる
人に自慢できる
などが情緒的ベネフィットと考えられます。

顧客は「自分の中にあるベネフィット」を購入しにきています。

1つの商品やサービスを販売する場合でも、顧客のベネフィットにあったアピールを行うことが売上アップにつながります。

商品やサービスを販売しようとする方は、どうしても商品・サービスの優れた部分、力を入れて開発した部分などにこだわりをもって、アピールしがちです。

しかし、顧客が本当に欲しがっているものが商品・サービスから得られる未来・体験であることを考えると、実際に商品・サービスの優れた点は顧客にとって「最も重要なポイントではない」のです。

顧客が商品・サービスを通して何を欲しがっているのかを理解すれば、同じ商品でも打ち出し方が変わったり、商品・サービス自体の改良にもつながります。

自分目線ではなく顧客目線で、顧客が本当に求めていること=ベネフィットを考えてみましょう


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