2021/06/24 06:48

いつもお読みいただきありがとうございます。

ひでどん(@komatu00713)です。

まずは問いから始めよう。あなたは何かを読んで、翌日、その内容をきれいさっぱり忘れたことはあるだろうか。大丈夫、「ある」と答えたのはあなただけじゃない。

心理学者はこれを「忘却曲線」と呼ぶ。一度覚えた情報が忘れられる割合を示す数式だ。

研究によれば、人間は覚えたことの約50%を1時間以内に忘れ、平均で70%を24時間以内に忘れるという。この曲線の上にとどまるのに役立つテクニックを紹介しよう。

研究により、人間は10分から40分たつと自然に集中力が弱まることがわかっている。それ以上作業を続けても集中が途切れだすので、かけた時間に対する見返りは小さくなる。

そこで僕は、「ポモドーロ」というテクニックを使うことをお勧めする。イタリア人のフランチェスコ・シリロが考案した生産性向上術で、「25分間作業、のち5分間休憩」のルーティンが最も生産性を上げるというアイデアをもとにしている。

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25分の作業時間の単位が「ポモドーロ」(ポモドーロとはイタリア語でトマトのこと)。本書を読むときも、1ポモドーロ読んだら5分の脳休憩を取り、また続きにかかるといい。

学習に関しては、このテクニックは記憶力、とりわけ初頭効果と新近効果にアプローチできるので有効だとされる。

初頭効果と新近効果
初頭効果とは、最初に学んだ情報のほうが記憶に残りやすいこと。これは学校の授業やプレゼン、社交の場でも同じだ。たとえばパーティで30人と新しく知り合ったとしよう。あとで思い出せる確率が高いのは、最初に会った数人のはずだ(本書後半の章で教えるメソッドで名前を思い出す練習をしていなければ)。

一方、新近効果は、最後(より最近)に学んだ情報のほうが印象に残りやすいことを示す。同じパーティでいえば、最後に会った数人の名前を覚えていることになる。

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試験勉強をサボって試験前日に一夜漬けをした経験はだれにでもあるだろう。初頭効果と新近効果は、一夜漬けに効果がないことを証明する(たくさんの)根拠の一例だ。ただし休憩を取れば「最初」と「最後」を増やせるので、思い出せることがずっと多くなる。

あなたが2時間休みなしで本を読んだとしよう。最初の20分間に読んだことはよく覚えているのに、30分たつころから急に記憶があやふやになり、最後にまた思い出せるようになる、という経験をするかもしれない。これは読んだことを咀嚼したり考えたりする休憩時間がなかったせいで、読書中に中だるみが生じ、学習に空白(デッドスペース)が生まれたことを意味する。

せっかく本を読むなら、1ポモドーロずつ読み、本からできるだけ吸収するようにしよう。



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