2021/03/29 06:59

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ひでどん(@komatu00713)です。

ファッションに関する話題でよく耳にする「アパレル」や「ファッション」という用語ですが、これらのワードの持つ違いを説明することはできますか。
どちらも服に関係する言葉で、一見すると同じ意味にも思える用語ですが、実はこれらの二つには明確な違いがあり、それを知らないまま使っている人が大半です。
そこで今回は、「アパレル」と「ファッション」の両者が持つ語源や、語源から見えてくる意味合いについて解説し、それぞれの言葉の違いについてわかりやすく解説しましょう。
服飾にかかわる勉強をしている人や仕事についている人にこそ知っておいて欲しい知識をご紹介します。

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「アパレル」と「ファッション」の決定的な違いは、語源にあります。
それぞれのワードを理解するための足掛かりとして、まずは語源の違いから説明します。

アパレルの場合

アパレルという言葉の由来は、フランス語の「appreiller(適合させる)」にあり、服を着せるとか着飾るという意味を持ちます。
その後、アメリカで大量生産される衣料のことを「apparel」と称するようになったことから、現代では、布から作った既製服のことを指すようになりました。
ですから、ネックレスやピアスなどのアクセサリーや腕時計などの小物はアパレルに含まれず、あくまでも、トップスやボトムス、ワンピースなど布を使った衣服のことを表します。

ファッションの場合

ファッションは、英語で流行を表す「fashion」に由来します。
ファッションは、衣料だけを指すアパレルとは違い、ヘアスタイルやメイク、小物なども含めた身につけるものの全体に当てはまり、それぞれのアイテムの組み合わせによってつくられる雰囲気をファッションセンスといいます。
つまりファッションいう言葉は、身にまとうものにかかわる、スタイル全体を指すものとして使われます。
アパレルとファッションの意味の違い
「アパレル」と「ファッション」について、2つの言葉の由来には大きな違いがあることが分かったと思います。
では次では、それぞれのワードの持つ意味について掘り下げていきましょう。
意味を知ることで、アパレルとファッションが本来どのようなものなのかということについて、理解を深めることができます。

アパレルの場合

アパレルという言葉が既製服を表すことから、商業的な要素が強く、たくさんの人たちに売れるものを意識して作られ、トレンドに合わせて消費されるものとされています。
このように、アパレルとは、実益を兼ねたビジネス的な要素が強い言葉だといえるでしょう。
アパレルに「生産」という意味合いが強いことから転じ、アパレル業界といえば、衣服を生産する会社の集まりを指し、アパレル企業は営利目的で衣料を生産する組織のことを表すようになりました。
また、アパレルという言葉が衣料品産業全般を指すものとして使われることもあります。

ファッションの場合

ファッションというワードは、英語で流行を表すものであることから、「全体の雰囲気やトレンドを表現するもの」という意味で使われます。
トップスやボトムスなど特定のアイテムを指すものではなく、衣服や小物の組み合わせで生み出される雰囲気そのものがファッションなのです。

ファッションとアパレルは、同じような意味合いでとらえられることが多いですが、ファッションセンスとはいっても、アパレルセンスということはありません。
これはファッションが、衣服や小物を含めた身につけるアイテム同士のコーディネートでつくられるイメージを意味するからであり、衣服だけではコーディネートを完成させることができないからです。
つまりファッションとは、コーディネートでニュアンスを表現することや、皆が真似したくなるようなスタイルを生み出すことに対して使われ、クリエイティブな意味合いを持ちます。

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